獣王星 #11
獣王星の最終話「希望」を見ました。
やっぱり全11話じゃ短いよ！！
全27話ぐらいでじっくりやれば良かったのに。
OPを見る限りトール、サード、ザギの三人を中心とした話のはずなんだけど、サードとザギの扱いが軽すぎる気がした。
サードは本来の自分（ヘザー）に戻ってからがおかしい。命令でトールを獣王にするためにサードという人間になり切っていたはずなのに、ヘザーに戻ってからもサードが所々で垣間見える。かといって二つの人格に戸惑っている姿も無かった。そして最後はサードとして死んでいく。彼が本当はどういう人間だったのか最後までよくわからなかった。
ザギはキマエラに落とされる前から獣王制度が茶番である事を知っている。だから反乱を企てるのもわかる。それならどうしてトールを手元に置いておかなかったのか。トールをカリスマと使うなら手元で育てればよかった。それをしなかったのは反乱に本気ではなかったという事か。「自分の船が欲しかった」と言っていたけどそれは、ザギが囚人になった事と関係があったのだろうか。
トールは全てを失った。オーディンへの両親を殺された復讐からラーイ・サード・ザギ・カリムそして、ティズ。自分の生まれから何もかも全てが報われない。そんな事はお構いなしに遺伝子はトールの姿を変える。トールの最後の姿はサードに似ていたけど、サードの姿は髪も肌も偽装だったのだからサードを擬態したという事ではないと思う。他の誰かもなさそうだから、あれがトール本来の姿なのかも。
ティズはどうして、どうして報われなかった？彼女が報われない理由は何一つ無い。
最後を看取るザギが「あいつ、泣くぞ」といった瞬間、泣いてしまった。（最近、うたわれるもので「オヤジさんが死んだ事を理解できないアルルゥの姿」で十分過ぎるほど泣いたのに。）
「ティズ」という言葉の意味が「希望」というのは今までどこにも出てこなかったと思うけど、良く考えたらトールがもともと知ってた知識か。ティズにこの事を教えるシーンがどこかにあればよかったのに。名前に希望と意味があっても自分自身に希望が無いなんて、なんて皮肉。
ここまで書いて、感想が暗い。ここは明るいネタを一つ。
ロキ博士は「イヴァ」って名前を言い過ぎ。そんなに好きだったん？
獣王星は全11話では短すぎたように感じたけどそれでも原作をぶち壊しにするほどではないと思う。原作未読だけど。
もう少しと感じるのは腹八分という事だから良い作品だったという事だと思う。
さすがノイタミナ、という事か。
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