紅 #12(終) われ存在り(われあり)
紅の第12話（最終話）「
引き返した真九郎は辿り着いた先で九鳳院蓮丈に遭遇する。自らと紫の思いを伝えるが話は平行線を辿る。
真九郎の下へ急ぐ紅香はカーチェイスを繰り広げながら何とか真九郎と合流し紫の下へ急ぎ、蓮丈も後を追う。
紫の下へ辿り着いた真九郎は竜士と再戦、弥生も秘策を携えリンに挑んだ。紅香の指南を受けた竜士を真九郎は崩月流で叩きのめす。紅香の戦法に備えていたリンを、弥生は真九郎の崩月流を模した戦法で叩きのめす。
紫は自らの思い、奥ノ院を出て九鳳院に残る事を蓮丈に伝える。蓮丈は紫の思いと蒼樹の願いを知り途惑う。自我を持った紫の姿を認められない竜士は怒りの矛先を紅香に向け、刃物で一突きにする。その行為に逆上した真九郎は暴走し崩月の角で竜士を斬り刻む。その姿に困惑する紫と憤る蓮丈。真九郎は自らの過去と思いを吐露し、蓮丈に詰め寄る。蓮丈は蒼樹の願いと言う言葉に、紫を奥ノ院から出す事を約束する。
帰りの車中で真九郎は紫と再会する夢を見ていた。
紅香が蓮杖に言い放った「奥ノ院は駐車禁止だから？」みたいなジョークは好きだ。
犬塚弥生の男の好みが明らかに。真九郎の言葉にもう一返し欲しかったな。
崩月の角の活躍が見れて満足。ただ、崩月の角を駆使した崩月流とは遠かったような感じだ。次の機会があるなら崩月の角を使う崩月流を見たい。
真九郎と紫は離れ離れになってしまったが、紫と蓮丈の姿は親娘のようで、二人が幸せそうだったので良しとする。紫が真九郎に聞き忘れた事は、心残りという後ろ向きなものではなく、むしろ前向きな楽しみのような感じだった。それは紫がこの先に悲観していないからだろう。
全話を通して
絵柄・ストーリーともにリアル指向だったと思う。ゆえに作品のいたる所は普通で、紫は普通に可愛かった。キャラクタの中では犬塚弥生が特に面白かった。というか、面白い扱われ方だった。
本編がリアル指向だったのと対照的にOPアニメとEDアニメはアニメだった。OPアニメは面白かったが、あまり好みではなく、EDアニメの方が好きだった。
DVDのCMには、ただただ困惑。
劇伴はピアノが多用されて聴き応えもあり、好みの曲が多かった。劇伴を担当した村松健が手掛けたCMは知っている曲ばかりでさらにスケッチブック～full color's～の劇伴も作曲していた方だった。
アニメが面白かったので原作にも興味が湧いた。ただ興味が湧いたのはアニメの出来以外の理由もある。それは世界設定やキャラ配置など作品の端々から、西尾維新の戯言シリーズに近いものを感じたからだ。双方を知っていないと「似てる」と安易には言えない。そういう事もあり紅はかなり読んでみたい。
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